こんにちは。きつ栗です。
ラップのバトル、いわゆるMCバトルと出会って5年になる。
多分まだまだにわかなんだと思うけど、
今まで趣味と呼べるものがなかった僕が
「一生飽きない趣味見つけた」と思えたほど面白く、また自分に自信を持たせてくれるカルチャーについて書きます。
私にとってラップ、それを一言で言うと、
力を持たない人、劣等感だらけの人を救う音楽
である。
以下、魅力について語ります!
不良だけの文化ではないところ
まず、MCバトルというのは基本的にラッパー対ラッパーが1対1でビートに合わせて、
ライム、フロー、バイブス、アティチュード、ボディーランゲージ、いろいろな武器を使って
自分を誇り相手をディスり認めさせ合うことです。
初めはラップと聞くとダボダボのパーカーを着たちょっと太った人がイェーとか言ってる姿をどうしても想像してしまいますが
正直全然そんなことありません。
そういった方もいますが、それも含めてスタイルいいラッパー、眼鏡かけたオタクみたいなラッパー、数多くのいろんなラッパーが自分のかっこよさを証明するためステージに上がっています。
逆に陰キャラみたいな人がTHEラッパーみたいな人をなぎ倒していく姿がめちゃめちゃかっこよく見えたりもします。
私も子どものころはただの真面目な地味な眼鏡小僧で、怖い人たちからはなんとか目を付けられないように過ごし、
ちょっかい出されても苦笑いしか出来なかった人間ですが、ラッパーたちのそんな姿を見ていると、どこか勇気づけられ、ラップやHIPHOPは皆の音楽だなと思います。
自分が一番だと皆が本気で思っていること
MCバトルを見始めて思ったことは、日常で俺が正しい、お前が間違っているって言い切ったことって今まであったっけ?って思いました。
何かもめ事があってもお互いが謝ることで仲を取り持ったり、自分も悪かったって反省したり。
どこかもやもやを抱えながらもそうやって皆が帳尻を合わせることが正しいとされる世の中で、
それももちろん大事で美しいけど、そういう世界に生きているからこそ、
「お前はダサい。俺の方が100倍かっこいい。」
「お前がかっこいいのは知ってる、でも俺には到底及ばない。」
「俺はこれだけやってきた、お前はその間何やってた。」
そうやって言い切ることができる非日常の爽快感、開放感。
俺が一番だ、俺が一番かっこいい、それを胸を張って何百人の前で言えるラッパーを見ることで自分を信じてみていいのかもしれない、って思わせてくれます。
かっこ悪さを隠さないところ
でもいつもいつもかっこいいわけではないです。
バトルを見ていると、大事なところで噛んだり、何を言っても観客が沸かなかったり、
相手に痛いところを付かれたり、何十人何百人の前で晒上げられることもしばしばです。
自分が気にしていることを言われたり、話の矛盾を突かれたり、そしてそれに賛同した観客が地割れのように湧いたり。
これかなりきついはずなんです。
相手にきついことを言われて周りが沸く、そしてその完全アウェーをたった1人で受け止める。
これに耐える。これは地獄ですよ。
でも、逆にもかっこいいんです。
はい、矛盾です。
かっこ悪いのがかっこいいんです。
その背景には、ヘコヘコせずにいくら観客に伝わらなくても俺のスタイルは間違ってないっていう自分へのリスペクトが見えるからなんだと思います。
この姿勢って確固たる自信と行動が伴ってるからなんだなと思うと自分の人生に重ねて見てしまいます。
もちろんバトルで勝てなくたって、音源でぶちかますラッパーもたくさんいます。
にわかな僕が大好きな曲・ライムについてはまた紹介したいと思います。
脳みそに刻まれる言葉
最後です。
冒頭で、MCバトルはライム、フロー、バイブス、などいろいろなものを交えて相手を圧倒し観客の心を掴む、
そんな話をしましたが、それでも私はライムのかっこよさ、これが一番好きです。
ラッパーが吐く言葉にはラッパー自身が歩いてきた人生の生きざまが表れます。
とんちがきいて面白かったり、シンプルにかっこよかったり、固定概念を破壊され、ハッとさせられる言葉など、
まさに脳みそに刻まれるフレーズが多くそれを聞くことで救われてきた経験がたくさんあります。
それを一つずつ上げていくには選ぶ切れる自信が全くありませんが、一つだけ風呂場で一人ぶちあがったバースを紹介して今日は終わります。
俺はもうアンドロメダ星までぶっ飛んじまってんだ お前今どこだ地球か?
俺は上空だ お前の宇宙がひれえとか知恵袋小せえバカがほざくな
出典: RAWAXXX【ADRENALINE 2019 FINAL】
これ、知ってる人も多いとは思いますが、RAWAXXXさんが吐いた極上のバースです。
俺はすごい、偉大だ、お前より強いという気持ちをこの上なく強烈に表現したパンチラインです。
地球でさえ小さいんスか、RAWAXXXさん。。。(笑)
もちろん相手をディスっているところに感銘を受けたわけではなく、これを聞いた時に小さいことでくよくよせず、
こんな大それたことを言えるくらい一流になれるようただ努力しようって思った記憶があります。
単純ですみません。
でも言葉の力、エネルギーをひしひしと感じたバースだったので書かせてもらいました。
なかなか上手くまとめれませんが、自分を信じる力や自信を持っていいんだと肯定してくれる音楽、
ラップがある限り私の人生は大丈夫だ、本気でそう思っています。
見ていただいた方にもそんな救いのある趣味、支えがあったらいいなと思います。
それでは今日はこの辺で。
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